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2019年最新状況から見える、動画広告市場の動向とポイントとは?

動画広告市場動向

デジタルの集客手法が主流になる中、Web広告市場も成長を見せています。特にその成長をけん引しているのが、動画広告です。

ユーザーに動的な要素で強い訴求のできる動画広告は人気を集め、動画広告市場単体で見ても大きな成長を遂げています。企業としては動画広告の成長を参考にし、戦略に活かすことでマーケティングに大きな効果が望めるでしょう。

今回は2019年最新版として動画広告市場の動向や、そこから分かる今後の動画広告の流れなどを解説していきます。「動画広告の市場が今後どうなっていくのか、実際のデータをもとによく知っておきたい」という方はぜひご覧ください。

2019年時点で判明している動画広告市場の動向

ここからは、2019年時点で判明している動画広告市場の動向を説明していきます。

データについて

動画広告市場については、IT企業大手「サイバー・エージェント」が詳細なデータを発表しています。調査会社「デジタル・インファクト」と協力し、2018年8月から10月のデータをもとに「動画広告市場規模推計・予測[2017年ー2024年]」というグラフを作成しています。

  • 動画広告市場関係者へヒアリングを行う
  • 調査機関が保有・公表しているデータを収集する

こういった方法で調査したデータがもとになっています。

実際のデータは、

  • デバイス別のデータ
  • 広告商品別のデータ

次の2つに分かれています。

デバイス別のデータ

デバイス別のデータでは、

  • PC
  • スマートフォン

以上2つを合計した動画広告市場規模、そしてそれぞれのデバイスの市場規模も分かります。

それによると2017年の動画広告市場は約1374億円、そして1年後の2018年には1843億円にまで伸びています。以後も約数百億円という大きな規模で市場が伸び、2024年には約5000億円の大台に近づきます。

またデバイス別に成長具合を見ると、2017年度は

  • スマートフォン・・・約1096億円
  • PC・・・約278億円

なのに対し、2018年度は

  • スマートフォン・・・約1563億円
  • PC・・・約280億円

と、明らかにPCよりスマートフォンの伸び率が高いことが分かります。

この傾向は変わらず、2024年度には

  • スマートフォン・・・約4650億円
  • PC・・・約307億円

となることが予測されています。

広告商品別のデータ

広告商品別のデータでは、動画広告市場全体に占める各動画広告タイプの成長具合が分かります。

それによると2017年度には

  • インストリーム広告・・・約594億円
  • インフィード広告・・・約504億円
  • インバナー広告・・・約107億円
  • その他動画広告タイプ・・・約169億円

となっていますが、2018年度には

  • インストリーム広告・・・約756億円
  • インフィード広告・・・約703億円
  • インバナー広告・・・約132億円
  • その他動画広告タイプ・・・約252億円

と、インストリーム広告とインフィード広告が大きく伸びを見せていることが分かります。

この傾向は将来的にも同じで、2024年度には

  • インストリーム広告・・・約2083億円
  • インフィード広告・・・約1784億円
  • インバナー広告・・・約330億円
  • その他動画広告タイプ・・・約760億円

となることが予測されています。

市場動向から見える今後の動画広告

ここからは、市場動向から見える今後の動画広告をご紹介していきます。

  • スマートフォン動画広告市場が成長する
  • インストリーム広告とインフィード広告がさらに普及する
  • 動画広告タイプが増えていく

スマートフォン動画広告市場が成長する

最近ではPCを使わず、スマートフォンだけでネット検索などを行う方も増えています。そして今回の動画市場動向も、それをはっきりと反映した結果になっています。

2017年度は動画広告規模の比率が

  • PC:スマートフォン=約1:4

なのが、2024年度には

  • PC:スマートフォン=約1:15

とまでなっていきます。

どちらの市場も伸びては行きますが、やはりスマートフォンのほうが圧倒的に優勢です。

一昔前は処理能力がおぼつかず、PCのサブ機能的な扱いだったスマートフォンですが、現在では高画質のゲームをプレイできるまでに進化しています。これからも、PCでしかできなかったことがスマートフォンで実現可能になるでしょう。

そういった背景もあり、スマートフォンのシェアは急激に伸びています。総務省のデータではスマートフォンの普及率は約8割となり、固定電話の6割を超えています。

このようにインフラ化したスマートフォンに動画を表示するのは、マーケティングから見ても大きな効果があります。

またいつでもどこでも画面をのぞけるスマートフォンで動画広告を出せば、ユーザーとのタッチポイントが圧倒的に増えます。結果的にPCだけで動画広告を出すよりも、高いマーケティング効果が見込めます。

PCに代わりスマートフォンが新たな広告市場を担うのは、上記からも分かる通り当然です。

インストリーム広告とインフィード広告がさらに普及する

動画広告の中でも、特に注目すべきなのがインストリーム広告とインフィード広告です。

インストリーム広告とは動画再生中に流れる動画広告のことで、「Youtube」でお気に入りのYoutuber動画を視聴しているときに途中で広告が流れるのをイメージすると分かりやすいと思います。

動画プラットフォームなどでの動画再生中に自動で広告が挟まれるので、認知度向上などに大きな効果がある広告タイプです。

それに対してインフィード広告は、「ネイティブ広告(配信されるコンテンツのデザインに合わせてレイアウトなどを工夫した広告)」の一種です。「Facebook」を見ている際に、途中で動画型のPR投稿が流れる場面などを見た方などはイメージがわきやすいと思います。

「バナー・ブラインドネス(ユーザーが広告とわかっている部分を意図的に見ないような忌避行為)」を起こさず、ユーザーに自然に広告を見てもらえるなどのメリットがあります。

どちらの広告にも今までのWeb広告にはなかったメリットがあり、配信先コンテンツと上手く組み合わせると大きなマーケティング効果が見込めます。ちなみに動画のインバナー広告はバナー・ブラインドネス効果に加えて、広告ブロックツールで表示されないなどのデメリットもあり今後大きな伸びは発生しないでしょう。

今後は効果の高いインストリーム広告とインフィード広告、この2つを中心に動画広告は成長していくでしょう。

動画広告タイプが増えていく

グラフを見ると分かりますが、動画広告タイプにはその他も含まれています。市場規模は

  • 2017年度・・・約169億円
  • 2024年度・・・約760億円

と、上記2つの広告タイプには及びませんがかなりの成長を見せています。これは、新しい動画広告タイプが増えていくことに起因していると思われます。

現在注目されている新タイプの動画広告に、「動画リワード広告」があります。これはポイントサイトなどを利用している方は分かりやすいと思うのですが、動画広告に応じて報酬がもらえるタイプです。

たとえば「動画視聴完了で2ポイント」とあれば、クリックした後表示された動画を最後まで視聴するとポイントサイト内で使える2ポイントが獲得できます。このように報酬が見返りにもらえるので、ユーザーは動画に興味を持ち最後まで視聴してくれやすくなります。

もちろん最後までしっかり見てくれるような構成も重要ですが、上手くマーケティング施策に組み込めば認知度向上などに大きな効果が見込めます。

今後は動画リワード広告のような新しいタイプの動画広告により、より市場が盛り上がっていくでしょう。

まとめ

今回は2019年最新版として、動画広告市場の動向やそこから分かるポイントなどを解説してきました。

動画広告市場は、今後も爆発的な成長を見せていくでしょう。企業としてはスマートフォンを念頭に置きながら、インストリーム広告やインフィード広告を中心としたマーケティング施策を立てられるようにしておくと安心です。また新しい動画広告タイプを上手く使い、競合に差をつける方法も考えましょう。

これからも動画広告市場に目を向けながら、時流に乗ったマーケティングができるようにしておいてください。